1.東京都人権プラザが9月8日、子どもの意見表明権と学校づくりを扱う講座を開催する。
2.筑波大学の古田雄一氏が、児童・生徒の声を尊重し、学校運営へ反映する方法を解説する。
3.会場とオンラインを併用し、託児や手話通訳などを必要とする参加者にも対応する。

東京都人権プラザは2026年9月8日、港区芝二丁目の同プラザとオンラインで、人権啓発指導者養成セミナー「子どものウェルビーイングのために 児童・生徒のviewsを尊重する学校づくり」を開く。時間は午後6時30分から8時30分まで。筑波大学人間系助教の古田雄一氏が、学校生活で子どもが意見を表明しやすい環境と、示された意見を学校運営に反映する方法を解説する。
講座が扱うのは、発言の機会を設けることだけではない。声を上げやすい児童・生徒の意見だけが学校側の判断材料になれば、困難を抱える子どもや社会的に不利な状況にある子どもが、意思決定から取り残されるおそれがある。東京都人権プラザは、あらゆる子どもの意見表明と参加を保障するための配慮や工夫を、学校の居心地やウェルビーイングとの関係から考えるとしている。
古田氏は、教育政策、教育経営、子どもの声と参加、シティズンシップ教育などを研究する。認定NPO法人カタリバの「みんなのルールメイキングプロジェクト」にも協力し、生徒参加による校則見直しや学校づくりに携わってきた。校則や学校行事、学習環境について子どもの意見を聴く場合、教職員が結論をあらかじめ決めたうえで形式的に発言を求めるのではなく、どの範囲を一緒に検討できるのかを示し、採用しなかった意見にも理由を返す過程が必要になる。
児童の権利に関する条約第12条は、子どもが自分に影響する事項について自由に意見を表明し、年齢と成熟度に応じて考慮される権利を定める。こども基本法も、国や地方公共団体がこども施策を策定、実施、評価する際、こどもや子育て当事者の意見を反映するために必要な措置を講じるとしている。ただし、意見を聴くことは、すべての要望をそのまま採用することではない。こども家庭庁は、施策の目的、年齢や発達の段階、実現可能性などを比較して判断し、反映できない場合も理由を分かりやすく示す考え方を示している。
参加費は無料で、会場定員は60人。オンラインは申込者全員が参加できる。会場参加は9月1日正午、オンライン参加は9月4日正午が締め切りとなる。託児や手話通訳などの情報保障を希望する場合は、8月25日正午までに申し込む必要がある。申込みはウェブフォームまたは電話で受け付ける。学校づくりへの参加をテーマとする講座で、障害や育児事情によって受講機会を失わない運営を設けることは、子どもの参加を支える教育関係者が、自らの研修の場でも参加保障を具体化する対応となる。
東京都人権プラザ「子どものウェルビーイングのために 児童・生徒のviewsを尊重する学校づくり」
URL:https://www.tokyo-hrp.jp/sem-coach-2026-01.html
参考資料 外務省「児童の権利に関する条約」
URL:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jido/zenbun.html
参考資料 こども家庭庁「こども施策の策定等へのこどもの意見の反映について」
URL:https://www.cfa.go.jp/laws/kodomo-kihon-iken

