1.堺市教育委員会は6月29日、市立中学校教諭を免職の懲戒処分とした。
2.処分対象は、JR阪和線の駅改札付近で女性のスカート下から動画を撮影した事案。
3.同教諭は大阪府迷惑防止条例違反で逮捕され、性的姿態等撮影未遂罪などで書類送検された。

堺市教育委員会は2026年6月29日、市立中学校の男性教諭(40歳)を免職の懲戒処分にした。市の報道提供資料によると、教諭は同年3月5日午後8時25分ごろ、JR阪和線の駅改札付近で、面識のない女性に声をかけたうえ、下着を撮影しようとして鞄に忍ばせたスマートフォンで女性のスカートの下から動画を撮影した。
同教諭は4月16日、大阪府迷惑防止条例違反の容疑で逮捕された。堺市によると、同教諭は面識のない制服姿の女子生徒に対する行為を含む5件の余罪を認めた。6月3日には、性的姿態等撮影未遂罪と大阪府迷惑防止条例違反で書類送検された。
処分根拠は、地方公務員法第33条の信用失墜行為に違反し、同法第29条第1項第1号および第3号に該当するというもの。懲戒処分は刑事手続の結論そのものではないが、教育公務員に対する行政上の責任を問う手続であり、今回は免職という最も重い処分が選択された。
性的な撮影行為は、被害者の性的自由、プライバシー、人格の尊厳を直接侵害する。とりわけ制服姿の女子生徒に対する行為が含まれていたとされる点は、学校教育に携わる教職員の職務倫理との関係でも軽く扱えない。教職員による性加害・性的撮影事案では、児童生徒との直接の関係が確認されない場合でも、学校への信頼や子どもの安全感に影響を及ぼす。
2023年施行の性的姿態撮影等処罰法は、下着や性的な部位などを本人の意思に反して撮影する行為を、従来の迷惑防止条例だけでなく国の刑罰法規でも扱う枠組みを整えた。今回の堺市の処分は、駅構内での撮影行為という公共空間の問題であると同時に、教育職員の服務規律、性暴力防止、子ども・若者の安心に関わる事案として扱われる必要がある。堺市教育委員会は「不祥事の再発防止に向け、より一層教職員の服務規律の確保に努める」としている。
堺市報道提供資料「教職員の懲戒処分について」
URL:https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/koho/hodo/hodoteikyoshiryo/kakohodo/r8/r806/080629_05.files/0629_05.pdf
法務省「性犯罪関係の法改正等 Q&A」
URL:https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00200.html
