防府市、ヤングケアラー講演会 高橋美江さんが登壇

この記事のポイント

1.防府市が7月22日、人権学習推進市民会議の総会とヤングケアラーをテーマにした講演会を開催する。
2.講師は、障がいのある両親の元で育った高橋美江さん。参加無料で事前申込は不要。
3.こどもの負担だけでなく、障がいのある家族を含めた家庭全体への支援が論点となる。

防府市のロゴ

防府市は2026年7月22日午後1時30分から3時30分まで、笑顔満開通りアスピラート3階音楽ホールで「令和8年度防府市人権学習推進市民会議総会・講演会」を開く。防府市民を会員とする同市民会議の年度総会に続き、午後2時から美容師で株式会社セレンディピティ代表取締役、子ども食堂「まほうの食堂」を主宰する高橋美江さんが、「わたしのヤングケアラー~障がいのある両親の元に生まれて~」と題して講演する。参加は無料で、事前申込は要らない。

ヤングケアラーは、本来は大人が担うと想定される家事や家族の世話を日常的に行うこども・若者を指す。家族を手伝うこと自体が問題なのではない。責任や負担が年齢に見合わないほど重くなり、睡眠不足、疲労、遅刻や欠席、学習時間の不足、友人関係からの孤立などにつながる場合に、本人への支援が必要になる。防府市も、障がいや病気のある家族のための家事、きょうだいの世話、見守り、通訳、家計を支える労働などを具体例として示している。

制度面では、2024年6月施行の改正子ども・若者育成支援推進法により、家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行うこども・若者が、国や地方公共団体などによる支援の対象として法律に明記された。啓発の目的は、ヤングケアラーという呼称を広めるだけではない。家庭内の事情が外から見えにくく、本人も負担を当然の役割と受け止めている場合があるため、学校、福祉、医療、地域活動の担い手が変化に気付き、本人の意向を確かめながら支援につなぐことにある。

今回の講演は、「障がいのある両親の元に生まれた」という具体的な題目を掲げる。障がいのある親を否定的に捉えるのではなく、家庭に必要な介護・福祉サービスが届いているか、こどもに過度な役割が集中していないかを分けて考える必要がある。こどもの学習、休息、交友、進路選択の機会を守ることと、障がいのある家族の地域生活を支えることは対立する課題ではない。家族全体を支援対象として捉える視点が、当事者や家族を責めない対応につながる。

防府市は相談先として、こども相談支援課児童家庭相談係、ヤングテレホン防府、学校教育課生活・安心相談、こども家庭支援センター海北などを案内している。講演会場では、荒天や熱中症特別警戒アラートが出た場合に中止し、市ホームページやイベントメールで知らせる。高橋美江さんの講演を入口に、市民会議で学んだ内容を、身近なこどもの変化への気付きと防府市の相談窓口への接続にどう生かすかが、7月22日の催しの具体的な課題となる。

出典

防府市「令和8年度防府市人権学習推進市民会議総会・講演会を開催します」
URL:https://www.city.hofu.yamaguchi.jp/soshiki/39/shiminkaigisokai-kouenkai-r8.html

防府市「ヤングケアラーについて」
URL:https://www.city.hofu.yamaguchi.jp/soshiki/112/young-carer.html

こども家庭庁「ヤングケアラーについて」
URL:https://www.cfa.go.jp/policies/young-carer

人権ニュース編集部

人権ニュース編集部は、官公庁、自治体、企業、公益団体、国際機関等が公表する一次情報をもとに、差別、労働、教育、福祉、司法・制度、外国人共生、ビジネスと人権などに関するニュースと解説を発信しています。掲載内容は、出典確認を行ったうえで、制度的背景や人権上の論点を補足して構成しています。

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