1.東京都は11月28日、「WOMAN EXPO 2026 Winter」に出展し、働く女性の健康をテーマとした体験プログラムとセミナーを実施する。
2.12月14日には企業の経営者、管理職、人事・労務担当者などを対象に、生理や更年期への理解を深めるオンラインセミナーを開催する。
3.2026年7月施行の東京都女性活躍推進条例との関係から、健康課題と仕事の両立、プライバシーに配慮した職場環境づくりを考える。
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東京都産業労働局は2026年11月28日、港区赤坂の東京ミッドタウン・ホールで開催される「WOMAN EXPO 2026 Winter」に出展し、女性の健康をテーマとした体験プログラムとセミナーを実施する。会場ではヘモグロビンなどの簡易測定や専門職による助言を受けられるほか、更年期のセルフケアや対処法を学ぶ講演が行われる。12月14日には、企業の経営者、管理職、人事・労務担当者などを対象とするオンラインセミナーも開催する。東京都が2026年7月1日に施行した「東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例」に関連する普及啓発事業である。
更年期の健康を専門家が解説
11月28日の「WOMAN EXPO 2026 Winter」は、午前10時から午後5時30分まで開催される。
東京都のブースでは「働く女性のウェルネス体験プログラム」を実施し、ヘモグロビンなどの簡易測定や専門職からの助言を受けられる。
午後1時45分から2時25分までは、「これって更年期?健康に働き続けるためのセルフケア&対処法」と題したセミナーを開催する。
司会はフリーアナウンサーの山本舞衣子さん。医師・医学博士の佐藤雄一さんと、予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさんが登壇する。定員は180人で、10月29日から申込みを受け付けている。
更年期は、閉経前後の一定期間を指し、ホルモンの変動などに伴って心身の不調が生じる場合がある。症状の有無や程度には個人差があり、すべての女性が同じ症状を経験するわけではない。
更年期に関連する不調には、ほてり、発汗、睡眠の問題、疲労感、気分の変化などがある。ただし、これらの症状が必ずしも更年期だけを原因として生じるとは限らない。
健康に関する情報を学ぶことは、本人が症状への対処や医療機関への相談を検討する手がかりとなる。なお、会場での簡易測定は病気の診断に代わるものではない。
男性管理職らが女性の健康課題を学ぶ
東京都は12月14日午後6時30分から約1時間、男性向けオンラインセミナーを開催する。
対象は企業の経営者、管理職、人事・労務担当者などで、定員は500人。申込期限は12月11日となっている。
テーマは「女性の健康課題は、見過ごせない経営課題 生理や更年期の悩みに向き合った企業のリアルトーク」。
フリーアナウンサーの安東弘樹さんが司会を務め、医師・医学博士の飯田美穂さんらが登壇する。
今回の事業では、女性本人が健康管理について学ぶ機会と、職場で働き方や人事管理に関わる人が学ぶ機会を分けて設けている。
月経や更年期に関連する健康課題を、本人のセルフケアだけで対応する問題として扱うのではなく、職場でどのような相談や調整が可能かという問題とも結びつけている点が特徴である。
東京都女性活躍推進条例の仕組み
東京都は2026年7月1日、「東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例」を施行した。
条例は2025年12月24日に公布され、2026年7月から施行された。都は2000年に制定した東京都男女平等参画基本条例に基づく施策を進めてきたが、新条例では雇用・就業分野に重点を置いた制度を整備した。
新条例は、正規雇用の従業員だけでなく、非正規雇用やフリーランスなどの働き方をする女性、就職活動中や離職中などで就業を希望する女性も含め、多様な状況にある人が能力を発揮できる環境づくりを対象としている。
条例第11条は、事業者に対し、都が策定した指針を踏まえて組織の現状を把握し、女性が活躍できる環境の整備に向けて計画的に取り組むよう努めることを定めている。
努力義務とは、法律や条例が一定の取組に努めるよう定めるもので、義務違反に直ちに罰則が科される規定とは異なる。東京都は新条例について、事業者の主体的な取組を後押しする仕組みであり、罰則は設けていないと説明している。
健康上の配慮とプライバシーの保護
職場で健康課題について理解を深める場合には、本人の意思やプライバシーへの配慮も欠かせない。
例えば、月経や更年期の症状によって働き方の調整が必要になる場合があっても、すべての従業員が健康状態を詳しく説明したいと考えているとは限らない。
体調に関する情報は、本人にとって私生活と深く関係する情報である。職場が健康への配慮を進めることと、従業員に症状や病歴の開示を迫ることは区別する必要がある。
また、女性特有の健康課題について学ぶことは、すべての女性に特別な配慮が必要だと決めつけることではない。
症状の程度や必要な対応は人によって異なり、本人の希望に応じて休暇や勤務時間の調整などを相談できることが、働きやすい環境につながる。
こうした考え方は、女性に限らず、病気や障害、育児、介護などの事情を抱える従業員の就業継続を考える際にも共通する。
国の女性活躍推進法との違い
国には、2015年に成立した女性活躍推進法がある。
同法は、女性の職業生活における活躍を進めるため、一定の事業主に行動計画の策定や情報公表などを求める制度を設けている。
東京都の新条例は、国の女性活躍推進法とは別の制度である。都の条例は、雇用・就業分野で女性が能力を発揮できる環境整備を促進するため、都や事業者などの役割を定めている。
両者は対象や制度上の仕組みが異なるものの、女性の就業機会や働き続けられる環境を整えるという政策目的に共通する部分がある。
今回のセミナーは、健康課題への理解という具体的なテーマから、新条例が対象とする職場環境づくりを考える機会となる。
アーカイブ配信も予定
東京都は、11月28日の会場セミナーと12月14日のオンラインセミナーについて、後日のアーカイブ配信も予定している。
会場への移動が難しい人や、仕事などの都合で当日の参加ができない人にとっても、学習機会を得られる構成である。
東京都産業労働局は、2027年2月に開催予定の「HRカンファレンス2027-冬- in東京」にも出展を予定している。
都は2026年7月施行の女性活躍推進条例を基礎として、女性の健康課題への理解促進と、本人の希望や状況に応じた働き方を考えるための情報提供を進めている。
東京都「『WOMAN EXPO 2026 Winter』に出展します」
URL:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/10/2026102915
東京都産業労働局「『WOMAN EXPO 2026 Winter』に出展します」
URL:https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/10/2026102908
東京都産業労働局「東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例」
URL:https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/basic/sangyo/joseikatsuyakujourei/
東京都例規集「東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例」
URL:https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00005378.html
女性活躍推進法
URL:https://jinken-news.com/glossary/josei-katsuyaku-suishin-hou/
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
URL:https://jinken-news.com/glossary/reproductive-health-rights/
安全で健康的な労働環境
URL:https://jinken-news.com/glossary/safe-and-healthy-working-environment/
