1.千葉県は11月12~25日、女性に対する暴力防止の啓発活動を県内各地で実施する。
2.そごう千葉店前など3会場で街頭キャンペーンを行い、県庁舎や観光施設などを紫色にライトアップする。
3.11月12日からはDVや虐待がこどもに与える影響を学ぶセミナーも配信し、相談窓口の利用を呼びかける。

千葉県は2026年11月12日から25日まで、国の「女性に対する暴力をなくす運動」に合わせ、県内の商業施設や公共施設などで啓発キャンペーンを実施する。10月30日に公表した実施計画によると、千葉市、酒々井町、千葉市美浜区の3会場で街頭啓発を行うほか、県庁舎や観光施設などでパープル・ライトアップを実施する。11月12日から12月10日までは、DVや虐待がこどもに与える影響を学ぶ女性支援・DV予防セミナーをオンラインで配信する。民間企業、支援団体、聖徳大学の学生らも協力し、暴力の未然防止と早期相談につながる情報を広める。
3会場で街頭啓発キャンペーン
街頭キャンペーンは、11月13日午後4時から5時まで、そごう千葉店前広場で実施する。
当日は千葉県警察音楽隊の演奏や、県警察による防犯講話、啓発物資の配布などを予定している。
11月21日午前11時から午後2時までは酒々井プレミアム・アウトレット、11月23日午後5時から7時まではアパホテル&リゾート東京ベイ幕張でも啓発活動を行う。
酒々井会場では佐倉警察署による白バイ展示などを予定している。各会場には千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」なども登場する。
街頭啓発には、特別な講演会への参加や事前の申込みを必要とせず、買い物や外出の機会に相談先の情報に触れられるという特徴がある。
DVや性暴力についての相談窓口を普段利用しない人も、配布物などを通じて、必要になった場合の相談先を知ることができる。
県庁舎や観光施設を紫色にライトアップ
女性に対する暴力根絶のシンボルであるパープルリボンにちなみ、千葉県内の複数の施設が紫色にライトアップされる。
千葉県庁本庁舎では、11月12日から25日までの土日祝日を除く午後5時から9時まで実施する。
ほかにも、木更津かんらんしゃパーク キサラピア、アパホテル&リゾート東京ベイ幕張、日本庭園「見浜園」、イオンモール成田、大山千枚田、千葉都市モノレールのセントラルアーチ、海浜幕張駅南口駅前広場、銚子ポートタワー、佐倉ふるさと広場のオランダ風車「リーフデ」などが対象となっている。
点灯日は施設によって異なる。銚子ポートタワーでは11月12日から25日まで、佐倉ふるさと広場では11月16日から20日まで実施する予定である。
ライトアップは、暴力を容認しないという意思を示す啓発活動である。同時に、女性に対する暴力の問題を普段意識する機会の少ない人にも、相談や支援に関する情報を知ってもらうきっかけとなる。
DVがこどもに与える影響を学ぶ
千葉県は11月12日から12月10日まで、女性支援・DV予防セミナーを県公式セミナーチャンネル(YouTube)で期間限定配信する。
講師はNPO法人DV対策センター代表理事の穂志乃愛莉さん。演題は「DV・虐待によるこどもへの影響~暴力の被害者にも、加害者にもならないために~」となっている。
DVは、配偶者や交際相手などの間だけで完結する問題ではない。家庭内でこどもが暴力を目撃することは、こどもの心身にも影響する可能性がある。
児童虐待防止法は、児童に著しい心理的外傷を与える言動などを心理的虐待に含めている。児童の目の前で行われる配偶者への暴力も、心理的虐待に該当する場合がある。
身体への直接的な暴行を受けていなくても、家庭の中で恐怖や不安を感じる状況が続くことは、こどもの安全な生活や発達に関係する問題である。
今回のオンラインセミナーは、DVの被害を受ける大人への支援だけでなく、こどもの安全と権利を守るための知識を学べる内容となっている。
相談しにくさを理解することも大切
DVを受けている人が、すぐに相談や避難を選べるとは限らない。
住居や生活費の問題、こどもへの影響、加害者による報復への恐怖などが重なり、周囲に事情を話せない場合もある。自分が受けている行為をDVと認識していない人や、相談してよいのか判断できない人もいる。
配偶者暴力防止法では、配偶者等からの暴力に関する相談、被害者の保護、自立支援などの仕組みを定めている。
相談先には、配偶者暴力相談支援センターやDV相談プラスなどがあり、性犯罪・性暴力については専門のワンストップ支援センターなども設けられている。
相談窓口を利用することは、必ずしも直ちに別居や離婚を決断することではない。被害を受けた本人の希望や状況に応じて、どのような対応が可能かを知るために相談することもできる。
啓発カードと相談窓口の案内を配布
千葉県は、街頭キャンペーンや関係機関を通じ、相談窓口を案内するカードやリーフレットを配布する。
こうした情報は、被害を受けている本人だけでなく、家族、友人、同僚などにとっても役立つ。周囲の人が相談窓口を知っていれば、本人から悩みを打ち明けられた際に、専門機関の情報を伝えることができる。
一方で、被害者本人の意思を無視して行動を決めたり、事情を周囲に広めたりすることは、新たな負担につながるおそれがある。支援につなぐ際にも、本人の安全と意思を尊重することが基本となる。
千葉県は児童家庭課とくらし安全推進課を中心に、関係団体や協力企業などと連携して11月の啓発事業を展開する。住民は街頭キャンペーン、ライトアップ、オンラインセミナーなどを通じて、女性に対する暴力防止や相談制度について知ることができる。
千葉県「令和8年度『女性に対する暴力をなくす運動』について」
URL:https://www.pref.chiba.lg.jp/jika/press/2026/kyannpennr8.html
