1.福岡市は11月3日、福岡市科学館で「レインボー映画会・講演会」を開催する。
2.トランスジェンダーを題材とした映画「息子と呼ぶ日まで」の上映、講演、監督を交えたトークを組み合わせる。
3.日本語字幕、手話通訳、要約筆記を用意し、性的マイノリティへの啓発と情報アクセシビリティを同時に扱う催しとなる。

映画、講演、当事者とのトークを組み合わせ
福岡市は2026年11月3日午後1時30分から4時まで、福岡市科学館サイエンスホールで「レインボー映画会・講演会」を開催する。定員は300人、参加費は無料で、9月18日から10月30日まで先着順で申し込みを受け付ける。映画上映だけでなく講演とトークを組み合わせ、性的マイノリティをめぐる生活上の課題を考える内容となっている。
上映するのは黒川鮎美監督の「息子と呼ぶ日まで」。作品資料では、トランスジェンダー男性と家族、周囲の偏見などを描いた約25分の作品で、主要な役柄をトランスジェンダー当事者の俳優が演じていると説明されている。講演には東郷潤氏、東郷結香氏が登壇し、上映後には黒川監督を交えたトークも予定されている。
啓発イベント自体のアクセシビリティ
今回の事業では、上映作品に日本語字幕を付け、講演とトークには手話通訳と要約筆記を用意する。人権啓発の催しで扱われる情報へ、聴覚障害者などがアクセスできる仕組みを最初から設けている点は、イベント内容そのものとは別に確認しておきたい。
啓発事業は多くの人に参加を呼びかけても、字幕や手話などの情報保障がなければ参加できる人を事実上限定する場合がある。福岡市の催しは、性的指向や性自認に関する理解促進と、障害の有無による情報アクセスの格差という異なる課題を、実施方法の中で接続している。
映画会だけではない市内啓発
福岡市は映画会に加え、市役所1階で10月27日から11月2日まで性的マイノリティに関するパネル展示を実施する。福岡タワーでは10月24、25日、博多ポートタワーと福岡市赤煉瓦文化館でも期間を定めてレインボーカラーのライトアップを予定している。
ライトアップは象徴的な啓発であり、相談支援や差別防止制度そのものではない。これに対して、映画会は具体的な生活経験や偏見について学ぶ機会を提供する。福岡市が異なる手法を併用する中で、11月3日の映画会・講演会は、参加者が性的指向や性自認について具体的な情報を得る場として実施される。

