
国連大学と国連広報センターは、2026年5月18日午前11時から午後1時まで、オンラインでハイレベル・シンポジウム「日本の国連加盟70周年記念-国連と日本の協力のあゆみ、EXPO 2025、そして多国間主義の未来」を共催する。参加費は無料で、使用言語は英語、日本語同時通訳が用意される。日本が国連加盟70周年を迎える節目に、国連と日本の協力関係を振り返り、今後の多国間協調の在り方を考える機会として位置付けられている。
日本は1956年に国連加盟を果たし、平和、安全保障、開発、人権、人道支援、環境などの分野で国連との協力を重ねてきた。今回のシンポジウムでは、2025年大阪・関西万博における国連パビリオンも重要な題材となる。同パビリオンは「人類は団結したとき最も強くなる」をテーマに掲げ、35の国連機関と15の国連事務局部局が参加した。国連広報センターによれば、40万人以上が来場し、天皇皇后両陛下をはじめ多くの要人も訪れたという。
プログラムでは、開会挨拶、国連高官および日本政府高官による基調講演、EXPO 2025のレガシーと多国間主義の推進に関するプレゼンテーション、国連幹部、日本政府代表者、日本のユースリーダーによるパネルディスカッションが予定されている。国際社会では、武力紛争、気候危機、難民・移民、貧困、ジェンダー不平等、デジタル空間の分断など、国境を越える課題が同時に深刻化している。こうした課題は一国だけで解決できるものではなく、国際機関、政府、市民社会、若者、企業が連携する多国間主義の意義が改めて問われている。
人権の観点から見ると、多国間主義は抽象的な外交理念にとどまらない。戦争や迫害から逃れる人々の保護、女性や子どもの権利、障害者の参加、先住民族の権利、気候変動による生活基盤の喪失など、現代の人権課題は国際協調なしには十分に対応できない。日本国内の市民にとっても、国連との協力は、学校教育での国際理解、自治体のSDGs施策、企業の人権デュー・ディリジェンス、災害・人道支援への参加など、日常の政策や実務とつながっている。
今回のシンポジウムは、EXPO 2025で得られた国連と日本の協働経験を、2027年に横浜で開催される世界園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)へつなげる機会ともされている。大規模国際イベントを一過性の展示に終わらせず、平和、人権、環境、包摂に関する市民の理解をどう深めるかが今後の課題となる。特に若者が議論に加わることは、国際協調の未来を次世代の公共的な判断に結び付ける意味を持つ。
国連広報センター
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