ゲノム情報(遺伝情報)

ゲノム情報(遺伝情報)に関する偏見や差別

ゲノム情報(遺伝情報)に関しては、知識や理解の不足により、日常生活、就職、保険加入その他の社会生活のさまざまな場面で、不当な差別やプライバシー侵害などの人権問題が生じるおそれがあります。今後、ゲノム医療の普及とともにゲノム情報の活用が広がることが見込まれる中、こうした情報の性質を正しく理解し、偏見や思い込みに基づく不利益な取扱いを防ぐことが重要です。ゲノム情報はきわめて個人的かつ慎重に扱うべき情報であり、その人の尊厳を損なう形で利用されてはなりません。

ゲノム情報をめぐる人権上の問題は、本人の健康や体質に関する情報が、必要以上に広く受け取られたり、将来の病気の可能性などと結び付けて一方的に評価されたりするところにあります。しかし、遺伝情報は本人の努力や人格とは無関係のものであり、それを理由に採用、配置、契約、加入可否などで不利益な扱いをすることは、重大な差別につながり得ます。また、本人だけでなく家族や血縁関係にまで連想が及びやすい点も、この問題を複雑にしています。必要なのは、過度な不安や憶測ではなく、正確な知識に基づいて冷静に判断することです。ゲノム医療の発展を人々の利益につなげるためにも、情報の適正な取扱いと人権尊重を両立させる視点が欠かせません。

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