名古屋市、5月の児童虐待防止推進月間で集中的な啓発を実施

児童相談所虐待対応ダイヤルのロゴ

名古屋市は、5月の「児童虐待防止推進月間」に合わせ、市民向けイベントや交通広告、学校配布物、関係機関職員向け研修などを通じた広報啓発に取り組むと発表した。同市では2013年4月施行の「名古屋市児童を虐待から守る条例」に基づき、毎年5月と11月を推進月間として位置付けており、2025年4月には虐待発生後の対応に加え、虐待そのものをなくしていく視点を明確にするため条例改正も行われたという。5月は新入学や就職など環境変化の大きい時期を踏まえ、児童虐待の予防や早期発見、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」の周知強化を図る。

市民向けの取り組みとしては、5月3日に「とだがわこどもひろば」でのキャンペーン、9日に東山動植物園での啓発物品配布、24日に大須・ふれあい広場でのオレンジリボンパレードを予定する。加えて、地下鉄東山線名古屋駅・栄駅構内での動画サイネージ放映、ラジオやテレビによる広報、小中学生と保護者へのリーフレット・啓発カード配布も実施する。関係機関向けには、児童虐待対応の実務経験が概ね3年未満の職員らを対象に、子どもの権利擁護をテーマとした動画研修も行う。

児童虐待防止を巡っては、相談先の認知向上と、地域全体で異変に気づく仕組みづくりが引き続き課題となっている。名古屋市は民間団体や企業、大学との連携も広げており、行政の単独啓発にとどまらず、日常生活の接点の中で支援の入口を増やそうとしている点が特徴だ。虐待防止は家庭内部の問題として閉じ込めず、子どもの権利保障の課題として社会全体で共有できるかが問われる。

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