1.東京都が、都内在住・在学の小学4年生から中学3年生までを対象にポスター作品を募集する。
2.応募期間は2026年7月10日から9月4日までで、小学生と中学生の2部門を設ける。
3.身近な障壁を見つけ、本人の意思を尊重した行動を考える学習としての活用も想定される。

東京都福祉局は2026年6月26日、都内の小学4年生から中学3年生までを対象に、令和8年度「心のバリアフリー」普及啓発ポスターコンクールの作品募集を始めると公表した。応募期間は7月10日から9月4日までで、対象には特別支援学校小学部の4~6年生と中学部の生徒も含まれる。募集テーマは「すべての人が支えあい ともに楽しむことができるまち 心のバリアフリーがあふれる東京」。四つ切り画用紙を縦に使い、テーマに沿った標語を作品内に入れる。
作品は一人1点の未発表・オリジナル作品に限られ、郵送で受け付ける。東京都は小学生の部と中学生の部で、それぞれ最優秀作品1点、優秀作品5点以内を選ぶ。副賞は最優秀賞が5,000円分、優秀賞が1,000円分の図書カードで、応募者全員に参加賞を送る。入賞作品は2026年11月ごろに福祉局ホームページで公表し、都庁舎でのパネル展示や啓発ポスターに使用する。募集チラシには児童書「かいけつゾロリ」が登場するが、応募作品では同作品を含む既存キャラクターを使用できない。
東京都がいう「心のバリアフリー」は、全ての人が平等に参加できる社会や環境を考え、必要な行動を続けることを指す。施設の段差や情報提供の不足だけでなく、「障害のある人のことは考えていなかった」「外国人には伝わらなくても仕方がない」といった意識が、社会参加を妨げる場合も対象とする。都は、社会や環境との関係によって障壁が生じる「障害の社会モデル」を理解し、本人の意向を確認した上で具体的な配慮につなげる三つの段階を示している。
このため、コンクールを単なる「親切」や「思いやり」の図案募集として捉えると、施策の範囲を狭めることになる。描く対象は、車いす使用者への手助けだけではない。点字ブロックをふさぐ物、音声だけで伝えられる案内、日本語を理解しにくい人が利用できない情報、本人に確認せず支援する行為など、生活の中にある障壁を見つけ、その解消方法を考える学習にもなり得る。内閣府の「ユニバーサルデザイン2020行動計画」も、社会にある障壁への気づき、コミュニケーション、具体的な行動を主要な要素としている。
応募用紙には氏名、学年、学校名、学校の連絡先などを記入し、作品裏面に添付する。応募作品の著作権は東京都に帰属し、原則として返却されないため、学校や保護者は応募条件を事前に確認する必要がある。東京都福祉局が2024年度、2025年度に続けて実施する今回のコンクールでは、児童・生徒が日常のどこに参加を妨げる障壁があるかを調べ、作品と標語で具体的に示すことが、制作の中心となる。
東京都「令和8年度『心のバリアフリー』普及啓発ポスターコンクール作品の募集について」
URL:https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/06/2026062610
東京都「心のバリアフリーって何?」
URL:https://kokoro.metro.tokyo.lg.jp/about/index.html
内閣府「心のバリアフリーの普及について」
URL:https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/r01hakusho/zenbun/h1_01_03_02.html

